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あるLeicester City FCファンのブログ

20/21 第4節: 後戻り

第4節 v West Ham United (H)

今回は試合後早めに更新してみます。

急に昨季の終盤に戻ったような、良いところのない試合となってしまいました。レスターはボール持たせておけば勝てる、とたくさんのチームに見せてしまったような気がします…。ポゼッションは圧倒的ながらシュート本数は真逆。正直なところイライラするような試合でした。

なぜ3バック?

今季は前節で初めて3バックにしたので、強敵対策だと思っていたら今日も3バックでした。Amarteyが良かったからまた使いたかったのか何なのか…後半交代で4バックに戻した後には押し込む時間もあったので、3バックスタートは疑問です。

前節3バックで上手く守れるようになったときは中盤のスライドと5バックが連動できていたためと戸田さんは分析していました。今回Praetが怪我でPérezが入った結果、守備のポジショニングがかみ合わなくなったようでした。最初の失点シーンは右側に空いた広大なスペースをPérezが埋めるのが遅れ、良いクロスが上がったのと視線が集まったところでAntonioにフリーで決められました。リスタートだったとはいえPérezの寄せはいくら何でも遅かったと思います。前半はSöyüncüとAmarteyでほとんどAntonioに仕事をさせていなかったので、とてももったいない…。

また後ろが多い分中盤内側が二人なのでそこを囲んでパスを奪ってカウンターという攻め方を何度もされました。縦パスを無理につけてカウンターを受けて何度も失点…。Tielemansは前にも後ろにも走ってへろへろだし、Mendyは守備を頑張ってもボールを持ったら一気に囲まれてどうしようもなくボールを奪われる、とてもかわいそうな役回りの二人でした。Mendyは完全に奪いどころと見なされていましたね。彼らが悪いのではなくチームの形の問題だと思います。

中盤右の人選

今回のPérezの出来は正直ひどいものに見えました。失点時のスペースの埋め方もそうですが攻撃でも…。後ろに下がってパス回しに絡みますが、WhoScored.comに依ればパス成功率はチーム内唯一の50%台。あれだけ受けにきてスルーパス1本のみでそれも失敗。受けに来たら2回に1回はパスを奪われるということはどれだけカウンターが…。Pérezは左で作った攻撃を右から入って仕上げる役目で点が取れていた気がするのですが、本人あるいは監督はそう思ってはいないのでしょうか。

さらにPérezと交代で入ったIheanachoもですが、手前で受けたがるので裏に抜ける選手が減ります。そのうえ大してキープもできないのでサイドが駆け上がる時間もできない。その結果人が多い真ん中に無理に突っ込んでカウンター。日本代表でもよく見るパターンでした。終盤のVARで取り消された1点は真ん中の突破でしたが、あんなの何度も決まると思わないほうが良いでしょう。Iheanachoはボールに向かいすぎるのか味方と被ってチャンスをつぶすことも何回かありました。

Praetがいれば裏を抜けてくれたのか、Madissonがいれば密集でキープして展開を変えてくれたのか、怪我がなかったらもう少し違ったかも…と思ってしまいます。せっかくÜnderも加入したので、もう少し早く使ってみてほしかったです。

昨季への後戻り

4バックにしてからも、1・2節で見せたような攻撃の形にはなりませんでした。CBがNdidiからEvansに替わっただけの編成でしたが。Mendyは真ん中に残ってJustinもあまり上がらず、結果Tielemansの負担が激増という感じでした。MendyがCBの左に下りてJustinが上がり、Barnesの外での抜けだしをアシスト、という流れは見られませんでした。1・2節でいい解決策見つけたなと思ったのですがどうやらたまたまでしたかね…。

今回はPraetとMaddisonの怪我が響いたような気がしますが、とはいえいい加減解決策を見出してほしいところです。今後のリアクションを注意して見ていきたいと思います。

20/21 第3節: 強敵相手の成功例

第3節 v Manchester City (A)

Mahrezは相変わらずレスター相手にスーパープレーを見せますが、終わってみれば予想外の大量得点でした。昨季終盤の3バックはネガティブな理由でしたが、今回は勝つために上手く実行できたようでした。

3バックの活用

立ち上がりはぎこちなかったですが、解説の戸田さんの言う通りだんだん中盤とうまく守れるようになっていきました。マンCはCB・SB間をDe Bruyneなどが抜けていく形をよく見ますが、外に一人CBが多い分ここのケアはだいぶできていたと思います(突破されたこともありましたが)。特に右側はFodenが全然目立たなかったので、よく守れていたのでしょう。

そして、昨季の3バックと違ったのはWBの位置取りでした。Castagneの加入も大きいのでしょうが、カウンター時の攻撃参加がかなり増えた気がします。JustinがWalkerを引っ張って、BarnesとVardyが内側を攻めるという形でPKを獲得したり、Castagneの深い位置からのクロスをVardyが決めたりとWBが大活躍でした。マンC目線の分析で、Leo the foorballさんが選手個人がどう守ればよかったかという議論をしながら触れていましたが、個人戦術での守備を強要する動きができていて、そこにライン突破が恐ろしく上手いVardyが来るのでPKがいっぱい出てしまったのかなと思います。

youtu.be

ただ、この動きがうまくいったのはJustinが警戒されていたからで、今後マークを引っ張る効果が薄れてしまうことには気を付けてほしいです。というのも、Justinはこの試合でもクロスがGKに飛んでいったようにクロスの精度にまだ難があります。今回マークを引っ張ったのは前の試合でサイドから中に入って点を取ったのが大きい気がします。ああいったゴールを奪う動きや、左からならAlbrightonのようなファーへのインスイングクロスを身に着けてくれると頼れる選手になれるのではないでしょうか。

中盤からのカウンタースタート

今回は、Mendyのドリブル能力という発見がありました。Fernandinhoのらしくない軽い守備もありましたが、中盤でボールを受けてドリブルで前に運んでカウンターの起点になるシーンが見られました。この日はFernandinhoが調子が悪かったのか彼のところから突破していくことが多かった気がします。Pep監督も気になったのかWalkerをそこに回したり早めに交代させたりしていました。FootではBenさんもそこに触れていましたね。今回はBarnesも下がり気味から運んだりと、ラインが低いために距離が長くなるカウンターをドリブルで効果的に組み立てていました。

それから、戸田さんも称賛していたのがSchmeichelのキックでした。どちらかというとビッグセーバーのイメージがあるからか、またはプレミアにはAlisonやEdersonがいるからか、あまり注目されることはないのですがSchmeichelの後方からの蹴り分けは以前から光っていたと思います。サイドに張った選手につけるのもそうですが、個人的に好きなのは真ん中が空いたときに出すバックスピンをかけた地を這うフィードです。今季はいつ見せてくれるか楽しみにしています。

そのSchmeichelのフィードを味方につけてくれるAmarteyの復帰も今回は大きなプラスでした。後半は特に前に上がってフィードを前につけてくれていました。長いケガからやっと帰ってきてのこのパフォーマンスはRodgers監督も「Incredible.」と絶賛でした。

強敵相手の戦い方の変化

昨季のレスターは強敵相手にも正面からぶつかっていて潔いというか、さすがにリヴァプールとマンCに連戦で大敗したときには心配になりましたが、今回は強豪相手の戦いを突然上手く運んだので驚きでした。FootではRodgers監督の「このスタイルを実現するのに15年かかった」というコメントを紹介していましたが、一つ答えが出せたということでしょうか。

カウンター主体で優勝したときのチームと、昨季のポゼッションで相手を圧倒したチームとの、ハイブリッドが誕生したとしたら今季の期待が膨らみます。ELもありますので。

ELの組み合わせ

第3節の話題はここまでで、ELの組み合わせも決まったのでこちらの話も。レスターはポット2でしたが、同グループのポット1はポルトガルのブラガでした。優勝した翌シーズンのCLもそういえば同グループはポルトガルポルトでしたね。イタリアやスペイン、ドイツの飛びぬけた感じのチームはいないので、運はよかったような気がします。こちらでの戦いも楽しみにしたいところです。

新加入

レスターの新しいディフェンダーの獲得も発表されました。新加入のFofanaはまだ19歳のCBということで、Söyüncüのような成長を期待する声があるようです。CBもできる選手は多いですが本職のCBは少なかったので、これから中心になって活躍できるよう成長に期待です。

www.lcfc.com

20/21 第1, 2節: 昨シーズン終盤の課題と新戦力

はじめに: 選手名表記について

このブログでは、選手名はアルファベットで綴ろうと思います。というのも、カタカナにすると微妙な名前があったり、一般的に使われている名前に個人的に納得いっていなかったりするからです。
例えばChoudhuryですが、チョウダリーとかチョウドリーという表記や呼び方が多い気がします。Wikipediaにもチョウドリーという姓のインド系イングランド人の女優さんの記事があるのでいいと思いますが、英語実況だと自分にはチャドリと聞こえますし、少なくともチョウダリーとは聞こえません。ここでもやもやするぐらいならアルファベットで書こうということにしました。
ほかにもプラート・プラットとかソユンチュ・ソユンクとかエンディディ・ンディディ・ヌディディとか挙げるときりがないですね。

昨シーズン終盤の課題

まず昨シーズン終盤の大失速について、怪我人の続出と出場停止で人員不足に陥り3つの問題が感じられました。

  • 機動力のあるCBの不足
  • SBの攻撃参加のクオリティ不足
  • ラストパスを出せる選手の不在

CBについては、Söyüncüの出場停止に加えて両SBの怪我によりEvans、Morgan、Bennettの3バックを使っていました。SBのレギュラー不在により3バックを使ったんだと思いますが、Bennettはサイドで躱されて2失点に絡んだりと安定感は残念ながらありませんでした。
SBの攻撃参加では、Justinが右サイドを上がってもクロスの精度がいまいちであまり効果的ではありませんでした。Justinを右のCBにしてAlbrightonをWBにした試合もあってこちらのほうが良い気はしましたが、先日の試合で見えたようにJustinの競り合いはちょっと怪しいのでCB起用もちょっと考え物です。
ラストパスの出し手としてはMaddisonが最重要選手です。彼の代わりを務められるのはTielemansが浮かびますが、後方の不安定さに引っ張られて高い位置であまり力を発揮できていませんでした。IheanachoやPérezの良いパフォーマンスが見られなかったのも残念でした。

第1節 v WBA (A) & 第2節 v Burnley (H)

NdidiのCB起用とMendyのアンカー

まず大きな変化がこれでした。Ndidiは初めバックパスが強すぎることもありましたが出場停止のEvansに対して適切な対処だったと思います。そもそもCBと守備的MF両方できるからと獲得した選手だったはずなので、ついにそれが見られた感じでした。プレシーズンにもCBで出ていたので、そこで試してやっと使えたということなのでしょう。
一方で、Mendyのアンカーはちょっと大変そうでした。ボール奪取はできてもNdidiのような配球はできなくて攻撃が停滞していた印象です。Ndidiがどっちもハイレベルなのがすごいといえばそうなのですが、彼をCBに置くと今度はアンカーに困るようです。

新戦力Castagne

1節で点を取って、2節ではオウンゴールを誘うクロスを出して、即戦力になっていると思います。ベルギーの選手も多いのが良かったのでしょうか。Castagneがというより、気になるのはPérezの絡み。2試合ともPérezが交代した後(AlbrightonやPlaetとの組み合わせ)の方が高い位置に行って目立ってた気がします。この辺は続けて観たいところです。いずれにせよ、Pereiraが戻るまでは右、戻ってからは左でSBからの参加で攻撃に厚みを出してくれそうで期待したいです。

Mendyの位置変更

第1節の序盤はぎこちなかったですが、Mendyの位置が途中で変わったように見えて、そこからよくなっていった印象でした。Mendyが真ん中から左にずれてJustinを押し上げるようになったのと、Tielemansが真ん中に下りるようになりました。ここで生まれた効果が次の3つ。

  • Tielemansによる効果的な配球
  • Mendyによる機動力のあるサイドの守備
  • Justinの中から左へのスルーパス

Tielemansから縦につけられるようになり、受け手としてPlaetやCastagneが活きてきました。またMendyが下がるとそこにSöyüncüとNdidiなのでカバー範囲がだいぶ広くなりました。そしてちょっと発見だったのがJustinのスルーパスで、ハイボールのクロスよりもグラウンダーで速く外に抜けるパスのほうが光っていました。実際にPK獲得につながるBarnesの抜け出しはこのパスからでした。1つの変更でここまで上手く回ったのはRodgersの手腕か僥倖か。
逆に2節ではJustinが失点に絡んで怖がったのかあまり前に出ていかずに、攻撃が停滞するような感じもしたので、今のメンバーではここは重要なのかもしれません。

まとめと今後

とりあえず、点をたくさん取って開幕2連勝はうれしい限り。暫定1位のテーブルもとりあえずスクショしました。またMaddisonやEvansが復活したらどうなるか、楽しみにしたいと思います。
いきなり長くなりましたが、今回はこれでおしまいにします。

LCFCファン歴とブログに書きたいこと

自己紹介

はじめまして。myorisuと申します。普段サッカー観戦をしている中で、気づいたことなんかを記録しておきたくてブログを始めました。よろしくお願いいたします。
普段は国外リーグの中でも特にプレミアリーグの試合を観ていて、レスターの試合は欠かさず観るようにしています。

Leicester City FCについて

私がレスターの試合を観始めたのは15/16シーズンからで、きっかけは岡崎慎司選手の加入でした。もともと海外サッカーを観始めたのはドイツからで、というのも同郷の内田篤人さんのプレーを見たかったからでした。その時に代表でのプレーも好きだった岡崎選手もドイツで活躍していて、プレミアリーグでのプレーも追いかけてみようかな、となりました。
そしてこのシーズンからということで予想はつくと思いますが、奇跡の優勝を見届けてすっかりレスターのファンになった、というところです。
翌シーズンからは岡崎選手の出番も限定的となったりチームもやや低調だったりで日本での注目度は下がったように感じましたが、(英語実況そのままだったり解説なしの放送だったりすることに不満を感じつつも)その時観られる媒体でこれまでのレスターの試合もずっと観続けてきました。

ブログに書きたいこと

試合の感想

基本的には、自分が試合を観て感じたことを書き留めておくためにこのブログを使おうと思います。分析といえるほどのものではないですが、何が良くて何が悪かったか・流れが変わったシーンなんかについて書きたいと考えています。
それと、私はよくLeo the footballさんのYouTubeチャンネルを観ているので、試合の観方はこちらの影響を受けているということも申し添えておきます。 www.youtube.com

そのほか

サッカー観戦以外の趣味だとゲームがあったり、または仕事で一応研究者やプログラマーをしていたりするので、もしかしたら今後そのことも書くかもしれません。書きたいと思うことがあればですが。

最後に

ブログを書こうと思ったきっかけは、レスターが好調だろうと不調だろうとあまりメディアに取り上げられていないと感じたことでした。解説がつかない試合も多いので、だったら自分で気づいたことをまとめてみようと思いました。
自分自身の整理のためと考えてはいますが、せっかくブログにするので自分が好きなレスターについていろんな方に知ってもらえたら嬉しいです。
これからどうぞよろしくお願いします。